防災を「自分ごと」化するハッカソン!

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コワーキングスペース「LODGE」にて開催された「防災4.0ハッカソン」。集まった約50人の参加者はインプットセミナーとアイデアソンを経て、2日目の夕方までハッカソンに励みました。そしてついにプレゼンテーションと審査発表。
「実現性」「UI/UX」「共感」「独創性」の4つの観点から評価されたのはどのような作品だったのでしょうか。

2日間の集大成を披露
審査員の表情も真剣そのもの

内閣府主催「防災4.0ハッカソン」は2日目を迎え、夕方からプレゼンテーションと審査が始まります。各チーム3分間のプレゼンと1~2分の質疑応答を行い、そのあとは審査員が会場を回りながら各チーム3分間のタッチ&トライ。
一連の内容をもとに厳正な審査が行われました。

審査員を前にプレゼンテーション。
3分間は意外に早く、着想の話しだけで半分以上が過ぎてしまい、肝心のアプリの説明が簡略化されたチームも。
そんな熱い思いになるくらい、防災を自分ごととして考えた2日間だった

今回の審査員は6人。
左から、臼田裕一郎さん(国立研究開発法人防災科学技術研究所総合防災情報センター長)、齋藤貴之さん(東京都総務局総合防災部防災管理調整担当課長)、加藤久喜さん(内閣府政策統括官、防災担当)、寺川奈津美さん(気象予報士)、小和田香さん(減災インフォ発起人)、及川卓也さん(一般社団法人 情報支援レスキュー隊 代表理事)

各チームのテーブルを回ってタッチ&トライ。
防災の現場を知る審査委員だけに「これはどんな意味があるのですか」「こういう機能は考えませんでしたか」など質問が多数寄せられた

「おおきなおせわ」チームは、段ボール箱にQRコードを貼り、開封せずとも中に入っている救援物資が分かるアプリを提案。審査の過程で実際の使用感を確認できるのもタッチ&トライのメリット

審査員の意見も割れた!?
ユニークなアプリが続々誕生

全9チームから多種多様なサービス・アプリが提案されました。
どの作品にも思いが込められ、ユニークな視点を備えていたことから、審査員の意見が割れて審査は難航しました。
喧々諤々の議論の結果、以下のチームが表彰されました。

最優秀賞
「自分サバイバル(チーム自分防災)」

≪作品概要≫

発災直後を生き延びることにフォーカスしたアプリ。子どもがいる場合と、単身者では必要な防災対策が異なるため、まずは自分の環境を登録する。平時は似た環境の人の災害体験情報を共有し、防災対策に生かす。有事には危険場所や要救助者などの情報をマップ上に表示して共有。発災後すぐに適切な情報を得ることで生存率アップが期待できる。

≪審査員講評≫

公助ですべての防災を担うことはできません。自助と共助が重要なのです。審査にあたって審査員の意見は割れましたが、今回はもっとも「自分ごと」というテーマにこだわったチームを最優秀賞としました。

≪受賞コメント≫

アイデアソンで議論をしているとき、一口に「自分ごと」といっても、それぞれ立場が違うことに気づかされました。立場が違えば、成すべき防災対策も、発災時に必要な情報も異なります。自分の環境に適したものを得るためにはどうしたらいいのかを追求しました。開発は夜遅くまでかかりましたが、頑張ってよかったです!

 

優秀賞
「Support Chain(ディベロッパートリオと災対本部スタッフ)」

≪作品概要≫

発災時に有効活用されている指定外避難所に着目。指定外避難所は行政の管轄下にないため、情報や支援物資が行きわたりにくく、通信が途絶えると孤立しがち。そこでオフライン状況であっても、端末間でデータを融通することで、情報の拡散と集約を可能とするアプリを開発。

≪受賞コメント≫

災害対策を知る自治体職員と、若手デベロッパー3人組が、それぞれの経験を生かした作品です。デベロッパーの1人はデザイナー。普段はより良い体験を提供するUX/UIを目指しますが、今回は有事の際に使うモノなので、まったく違う視点が必要で、良い勉強になりました。

日本気象協会賞
「Siri隊」

≪作品概要≫

AI(人工知能)を活用した避難情報アプリ。被災者が食料や避難所など必要なものをリクエストすると、人工知能が被災エリアの状況を推測して情報を提供。人や物資の偏在を回避することができる。

≪受賞コメント≫

親戚が阪神淡路大震災を体験していて、そのとき天候が悪くなって急遽ブルーシートが必要になったそうです。気象条件の変化によって被災者が必要とする物資も変化していくことをうまく盛り込めたと思います。

NTTドコモ賞
「チーム10億食」

≪作品概要≫

企業や団体が保存する備蓄をクラウドで管理する。備蓄管理の煩雑さから解放される上に、有事の際にはどこに何があるかがわかるので、日本全国に10億食あるという非常食を有効活用できる。

≪受賞コメント≫

仕事で備蓄管理に携わっている経験を生かせました。企業や自治体がここに行っている備蓄管理を、一つのシステムで共有するというアイデアを提案できてよかったです。


今回特に防災目的で活用されたデータ/API等


・全国避難所データベース(ゼンリンデータコム)

今回最も多くのチームが活用したAPI – ゼンリンデータコムが位置の正確性を確保した全国避難所データを限定公開。位置情報・利用条件・定員・困難者区分など17の項目を詳細に収集、データベース化しており、様々な検索軸でのデータの抽出が可能。


・モバイル空間統計データ(NTTドコモ、ドコモインサイトマーケティング)

各基地局ごとの携帯電話を周期的に把握する仕組みを活用し「どこにどれくらい人がいるか」などを収集したデータ。人口分布の時間変動、性別・年代別人口、居住地域別人口、国別外国人来訪者数などを収集。今回のハッカソンでは、震災直後の人口動態と併せたマクロ的なデータ把握のために活用され、その有用性を示した。


・POTEKA:稠密気象データ( 明星電気株式会社)

気象様々な場所に設置可能な小型気象計と、それらを結ぶネットワークで構成され、正確な気象情報をピンポイントで手に入れることができる。気象災害を「自分ごと」と捉える上で活用できた。


最後に全員で記念撮影

 

イベントを終えて~内閣府より~

防災や減災の取組みにもっとICTを活用しようという視点から、今回のプロジェクトが起こりました。
イベント名称に「防災4.0」を冠するとか、ロゴに大胆な色調を採用するとか、我々の発想にはなかったことを実行できて、ある種のブレークスルーになったと思います。このハッカソンで生まれたアイデアは国の施策に生かしていきますし、ハッカソン自体が「自分ごと」というコンセプトが広まるキッカケになれば幸いです。
今回のイベント開催にあたってご協力くださった企業の方々、そして参加してくださったみなさまに、この場を借りてお礼を申し上げます。

内閣府のみなさん。左から、主査付・大亀寛さん、参事官補佐・堀江直宏さん、主査・小寺裕之さん

HackCamp青木から、ハッカソンを終えて

これまでも多くの自治体や防災関連団体で実施されてきた防災のハッカソンですが、今回の担当者のお三方の「これからの防災」にかける情熱を伺ううちに「自助・共助」にフォーカスしたこれまでに無いテーマが生まれました。企画では多様な人達が集まる場で、いかに「自分ごと」を意識していただくかを工夫し、トライアルを重ねながらアイデアソンの設計を行いました。

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