東京と宮崎をICTでひとつにつなぐ

共創フェーズ
NTTデータ 吉田淳一さん 神田主税さんインタビュー
このハッカソンのWHY!?(なぜ)
都会と地方の空間共有を実現したい
このハッカソンのRESULT!?(どうなった!?)
都会発のテクノロジーで地方都市が笑顔に、農家民泊体験を通して都会の人々が元気に!

全国各地に広がりを見せる地方創生の動き。システムインテグレータとして日本中にITサービスを提供しているNTTデータだからこそ出来る東京と地方をつなぐ取り組みとは――。

前編記事(1/2)はこちらからどうぞ

このハッカソンのRESULT(結果)
宮崎の当たり前が都会では新鮮、空間を飛び越えて感動を共有する

興味津々にハッカソンを見守る小林市の肥後正弘市長

興味津々にハッカソンを見守る小林市の肥後正弘市長

東京都豊洲で開催されたハッカソンの2日目。中間発表は東京と宮崎をネット回線で結んで行われました。小林市の肥後正弘市長と、えびの市の村岡隆明市長は東京で、高原町の日高光浩町長は宮崎で、参加者のプレゼンテーションを見守ります。宮崎会場には農家の方々の姿もあり、現地の方々が期待を寄せてくれていることが伝わってきます。

えびの市の村岡隆明市長

えびの市の村岡隆明市長

発表されたアイデアはいずれも農家民泊を基軸にしつつ、ICTの活用提案がしっかりと盛り込まれていました。たとえば、チームどろどろ「DORONKO FESTIVAL」は文字通り、泥遊びをテーマにしたアイデアですが、心拍数などを測定できるウェアラブルセンサー「hitoe」や、仮想体験を実現できるメガネ型ウェアラブル端末「Vusix M100」などを使うことで、東京にいる人々も泥遊びの楽しさや感動を味わえるというものです。

「インターネットはパケット技術のおかげで格段に使い勝手がよくなったわけですが、これからの情報通信は気持ちや感動もパケットにして届けられるのではないかと思います。泥遊びの興奮や感動、ワクワクドキドキを、いかにして遠く離れた人たちと分かち合うのか。当社が目指しているのは、ICTを使った空間共有なのです」(吉田さん)

審査の結果、選抜された10人は3月23日24日の農家民泊の権利を手にしました。惜しくも選に漏れた人のなかから「どうしても現地に行きたい」と自費参加を申し出た人もいたそうです。ハッカソンで終わりではなく、実際に現地で試してみたいという気持ちは参加者にも共通していたのでした。

農家民泊がテーマのアイデアがたくさん出た写真

農家民泊をテーマにしたアイデアがたくさん

このハッカソンのNEXT STEP(次のステップ)
ICTによる地方活性化を横展開、チャレンジはまだまだ終わらない

農家民泊ツアーが始まる、農作業を行なう参加者の心拍数をコンピュータで可視化するシーン

農家民泊ツアーが始まる、農作業を行なう参加者の心拍数をコンピュータで可視化するシーン

3月23日、農家民泊ツアーが始まりました。水と緑に恵まれた美しい風景、五感でわかる農業・畜産業の苦労や喜び、そこで交わされる農家の方々との会話。現地に行ったからこその知見を生かし、それぞれがハッカソンで開発したアプリやアイデアを検証していきます。夜は、にしもろ産食材をふんだんに使った料理とお酒で懇親会。最初は人見知りをしていたメンバーも徐々に打ち解けて、大いに交流を楽しみました。

ミニトマトの育成環境を解説しながらインターネット対面販売の実証実験も行われた

ミニトマトの育成環境を解説しながらインターネット対面販売の実証実験も行われた

翌日は最終プレゼンテーションです。ハッカソンの中間発表は東京で開催し、宮崎に中継していましたが、この日は宮崎で開催し、その模様をネット回線で東京に届けました。さらに、プレゼンテーションの後は両会場をネット回線でつないだまま、料理教室を開催。宮崎にいる農家の女性陣が郷土料理の作り方を発信し、東京の人々がその手順に沿って調理することで、遠く離れた2つの拠点は楽しくて美味しいひとときを共有することができました。

宮崎の女性陣が講師となり郷土料理の作り方をインターネット越しで伝授する

東京と中継して宮崎の女性陣が郷土料理の作り方をインターネット越しで伝授する
こちらは東京側、吉田さんたちが指導を受けながら宮崎の郷土料理に挑戦

こちらは東京側、吉田さんたちが指導を受けながら宮崎の郷土料理に挑戦

「農家民泊ツアーは無事終了しましたが、これで終わりではありません。ここで集まったメンバーがアイデアを実現しようと活動していますから、にしもろの活性化につながることを期待しています。また、今回の取組みを知った他の自治体から『ぜひ一緒にやりたい』とのオファーが来ています。当社としてはこの貴重なノウハウを横展開していきたいと思っています」(吉田さん)

いまは東京と地方都市をICTで結ぶ取り組みがメインですが、将来的には地方と地方の連携も十分考えられます。それぞれの地方の名産を掛け合わせて開発した新商品が、ふるさと納税の促進につながるかもしれません。

また、良い意味で想定外だったのは社員の積極的な参加でした。

「一連のプロジェクトへの自主参加は延べ50人以上。思ったよりもアツい社員が大勢いることが分かりました。意欲ある若手が挑戦できる環境は社内活性化としても大切なことです。彼らの情熱の火を絶やさないためにも、こうした取り組みを継続していきたいと思っています」(神田さん)

ありがとうございました。

郷土料理に関心をしめす方々はきっと地方そのものへの関心を高めたに違いない

東京の参加者はきっと地方への魅力や関心を高めてくれたに違いない

HackCamp 矢吹から、インタビューを終えて

HackCamp 矢吹の画像

当社では事前の打ち合わせを重視していますが、今回は吉田さんの地方創生にかける情熱と、神田さんの新技術にかける思いが重なって、いつも以上に濃密なミーティングでした。お二人の希望を叶えるには大勢を巻き込むことが重要ですから、選抜者を農家民泊にご招待するプランをご提案。参加者のモチベーション向上に努めました。これを機に泥んこフェスティバルの実行に向けたプロジェクトが始まっています。少しでも地方創生のお役にたてるように、どんどん新しいご提案をさせていただきたいと思っています。

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プロフィール

吉田淳一(よしだ・じゅんいち)

吉田淳一(よしだ・じゅんいち)

イノベーション推進部 オープンイノベーション事業創発室 部長
1987年、NTT入社。決済サービス分野の企画・運営に携わり、現在は観光・農業・食・コンテンツ配信領域の事業創造を担当。世界のICTトレンドなどに関する講演「吉田劇場」を、年間70講演以上実施中。観光庁「Visit Japan Plus」戦略検討メンバー(~2014)、経済産業省「おもてなしタスクフォース」メンバー、一般社団法人ジャパンショッピングツーリズム協会理事など、社外役職も多数。

神田主税(かんだ・ちから)

神田主税(かんだ・ちから)

広報部 課長代理
2000年にシステムインテグレータである株式会社NTTデータに入社。入社後5年間はシステムエンジニアとしてエンタープライズ系の開発を担当。2005年に広報職へ異動、異動後はIT系の展示会やセミナー、勉強会などのイベント企画運営に関わる。現在はNTTデータのフューチャーセンタ豊洲INFORIUMをベースにアイデアソンやハッカソンなどの共創型イベントを仕掛けている。

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