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建設コンサルタント企業が挑戦する、新規事業創出のための土壌づくりとは?
八千代エンジニヤリング 様

☑POINT

新規事業の創出は、多くの企業や組織が抱えている課題のひとつ。「自分たちで新たな事業につながるアイデアを生み出したい。けれど、なかなか思うような結果が得られない……」八千代エンジニヤリングも、そんな悩みを抱いていました。試行錯誤するなかで、新しく挑戦したのが、事業創出の講習会「楽しく学べるアイデアソン」です。

新規事業創出への第一歩。まずは丁寧な土壌づくりから

八千代エンジニヤリング株式会社は、国内外の社会インフラに技術サービスや知的サービスを提供している総合建設コンサルタント。2023年1月には創立60周年を迎えます。そんな長い歴史を持つ会社がいま抱えている重大なミッションが、新規事業の創出です。

社員のアイデアをもとに新規事業を生み出すべく、社内でピッチイベントを2度行いましたが、いずれもビジネスに至るレベルには到達しませんでした。

「ただでさえ通常の業務が忙しい中で、多少無理をしてでもチームを作り、新規事業のアイデアを出す……というやり方では、やはり良い案を生み出すことが難しかったです。このままではいけない。発想の転換が必要だと感じました」(田尻さん)

そこで、田尻さんをはじめとするイベント運営事務局のメンバーが考えたのは、いきなり事業化に結びつくような展開を求めるのではなく、新たなアイデア創出のための土壌を作るプロセスを重視するということ。そのためには、まず「アイデアを生み出すことって、意外と難しくないし、何より楽しいよ」とより多くの社員に実感してもらうことから始めるということです。

どうしたら、皆でアイデアを考え、共有することの楽しさを参加者に感じてもらえるだろうか。なおかつ、いまの事業にもプラスになるような気づきと発見を生み出したい。そんな課題解決のためのパートナーにHackCampを選んでいただき、「楽しく学べるアイデアソン」というイベントを企画・開催しました。

満足度82%以上!「楽しく学べるアイデアソン」から得たもの

今回開催した「楽しく学べるアイデアソン」は午前と午後の2部制で、積極的にアイデアを生み出すための学びと実践をオンラインにて行いました。

※詳しい講習会の様子はこちらから(八千代エンジニヤリング様 公式note)

午前の部は講習会形式。「八千代エンジニヤリングの会社案内を再定義し、再セグメントする」という課題と実践を通じて、「効率的な会議」について楽しみながら学びました。

午前のワークの様子(参加者82名)

「ファシリテーションのテクニックが素晴らしく、とても勉強になりました。開催前は、参加者が内容についていけるか不安もあったのですが、参加者全員を巻き込むような形で進めていく様子に感動しましたね。アイスブレイクのような形でユニークな意見をピックアップして話が進んでいくので、ぐっと引き込まれました。どんなアイデアも決して否定しない、おもしろいと思った意見は主観的な部分があったとしても、うまく取り込んで皆に紹介する手法は、今後自分でも取り入れていきたいです」(坂本さん)

実は、一見アイスブレイクのために取り上げたような話題こそ、新規事業の大切なアイデアの種。そんなファシリテーションの意味合いや細かなテクニックに事務局のメンバーたちが気づき、積極的に学ぶ様子が印象的でした。

続く午後の部で行ったのは、「日光を活性化させるmekkeの新しい戦略を考える」をテーマにした、より具体的なワークです。

午後のワークの様子(参加者27名)

「mekke」とは、八千代エンジニヤリングが運営している栃木県日光市の郷土センターです。どうしたらmekkeを通じて日光が人で賑わうようになるか、オンラインでも各々が意見を書き込めるようなホワイトボードツールを用いて、お互いのアイデアをシェアしました。

※ mekkeのHPはこちら

イベント実施後のアンケート結果を見ると、午前の部で満足・やや満足と回答した人は87%、午後の部では82%という非常に高い満足度が得られました。

「実際に、私も午後の部のワークに参加しました。弊社のメンバーは比較的話し好きというか、ひとつの話題が長引いてしまう傾向があると感じていたのですが、今回のイベントは時間ごとにしっかりと区切られた進行だったので、話す時間、考える時間、共有する時間が明確でした。メリハリがあり、内容が頭に入りやすかったです」(佐々木さん)

通常のディスカッションでは、声の大きな人や話し上手な人の意見に偏っていきがち。ですが、HackCampがファシリテーションするワークでは、参加者全員の意見が反映できるようなプロセスが明確に設計されています。

「運営側と参加者との温度差が生じてしまったら……という不安もありましたが、全員がしっかりついて行っている様子が見て取れました」(大林さん)

事務局全体でのアジャイル型企画ブラッシュアップ。秘訣は本番前のワークトライアル

今回、準備段階からイベント後のアンケート結果までを振り返り、事務局メンバー4名が良かったと感じている点、それは事務局メンバーとHackCampとで”共創”できたことでした。

「本番を迎えるまでに、私たち自身が何回もアイデアソンを体験し、トライアルできたおかげで、事務局メンバー間、そしてHackCampさんと意思の疎通ができました。全体のプロセスやワークを通してどんなアウトプットが得られるかを身を持って理解できたので、こちらからもイベント内容に関して積極的にアイデアを出していけましたね。参加者だけでなく、運営側の満足度も非常に高かったと感じています」(大林さん)

実は、午前の部の「会社案内の再定義」というテーマは、大林さんのアイデア。すべての運営をHackCampに任せるのではなく、共に取り組んだからこそ、内容がよりブラッシュアップされ、完成度の高いイベントに仕上がったのではないでしょうか。

「これまでにも社内でいろいろなイベントを行ってきましたが、思いつきで進めてしまったために、当日の進行がグダグダになることが多々ありました。その点、今回は事前に私たちがワークを体験しながら構成を作り上げていったので、すごく安心感がありましたね」(田尻さん)

まずは第一歩。この先の「継続」こそ風土の変革に繋がる

参加者のアンケート結果からも、運営事務局メンバーの雰囲気からも、確実なアウトカムが得られたと言える「楽しく学べるアイデアソン」。「『自分の部署でも今回の内容を展開したいから、資料が欲しい』という問い合わせも何件かありました」と坂本さんが語るように、参加者が中心となって社内へ良い雰囲気が広がっているように感じます。

 

けれど、まだまだこれが第一歩だと気を引き締め直しているのは、田尻さん。

「今回のイベントで一番感じたのは、皆、発散する場が欲しかったのだなということです。部署の垣根を超えていろいろな人と話すことができましたし、アイデアを生み出すテクニック以上のものが得られたのではないでしょうか。

今後は、新しい風土を会社内で作っていくため、そして新規事業について考えたいという意識を持った社員をできるだけ増やしていくために、今回のようなセミナーイベントを続けていくことが必要だと感じています。理想は、社員の間から自発的にアイデア創発の動きが起こってくることですね。そのためのサポートをHackCampさんから得ながら、最終的な目標である新規事業開発へと繋げていきたいです」(田尻さん)

「みんなが自由に意見を言い合って、おもしろそうなアイデアがあったら、どんどん取り入れる……そんな形に会社が変わっていくきっかけになれば」という事務局メンバーの想いを乗せて、今回確実に一歩を踏み出した八千代エンジニヤリング。新たな土壌と人が育ち、応援していく風土を目指して、次なる一歩が楽しみです。

八千代エンジニヤリング株式会社
(左から)坂本賢彦さん、田尻尚悟さん、大林沙紀さん、佐々木健司さん

目的

  • 新規事業のアイデアを創出するための土壌を作る

課題

  • 新規事業創出のためのピッチイベントなどを行なってきたが、なかなか結果に繋がらない
  • 新規事業のアイデアを集めるような場所も設けている、手が上がらない
  • 通常業務との兼ね合いもあり、新規事業を生み出す、ということ自体を自分ごと化することが難しい

効果

  • まずは「アイデアを出すのは楽しい」と思ってもらう土壌づくりから、という本プログラムの目的は達成することができた
  • 社員がどのようなことを考えているのかということを表出する場所としても機能した
  • ユニークなアイデアを持つ社員、モチベーションの高い社員が顕在化し、次に繋がる第1歩となった

導入の決め手

  • 何か今までにない面白いことをやってもらえそう、という期待感。
  • ワークショップの多彩さとユニークさ

時期

2021年11月

参加人数

82名

メンバー

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