東京と宮崎をICTでひとつにつなぐ(1/2)

共創フェーズ
NTTデータ 吉田淳一さん 神田主税さんインタビュー
このハッカソンのWHY!?(なぜ)
都会と地方の空間共有を実現したい
このハッカソンのRESULT!?(どうなった!?)
都会発のテクノロジーで地方都市が笑顔に、農家民泊体験を通して都会の人々が元気に!
全国各地に広がりを見せる地方創生の動き。システムインテグレータとして日本中にITサービスを提供しているNTTデータだからこそ出来る東京と地方をつなぐ取り組みとは――。

このハッカソンのWHY!?(なぜ)
都会と地方の空間共有を実現したい

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NTTデータの吉田さん(写真左)と神田さん(写真右)

宮崎県中西部の西諸(にしもろ)圏域は小林市・えびの市・高原町の3自治体からなり、農業や畜産業が盛んな地域。多くの地方都市と同様に少子高齢化や交流人口の伸び悩みといった課題を抱えています。そんな宮崎にしもろと、ICTを活用した地方活性化の推進を目指すNTTデータがタッグを組み、新規ビジネス・サービスの開発に挑戦することになりました。

同社イノベーション推進部の吉田さんは地方活性化に造詣が深く、観光庁「Visit Japan Plus」や経済産業省「おもてなしタスクフォース」のメンバーとしても活躍してこられました。

「観光で地方を活性化するには4つのプロセスがあります。まずは情報発信で魅力を知ってもらうこと。次はWebコミュニケーションなどを通して理解を深めてもらう。そして実際に体験して感動してもらう。その感動が口コミで広まると、別の人が魅力を知ることになる。このサイクルを回していくことが重要です」(吉田さん)

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「観光で地方を活性化するには4つのプロセスがある」と話す吉田さん

2014年に小林市が制作した移住促進PRビデオは、にしもろの方言とフランス語が似ていることをユーモラスに描き、話題を集めました。情報発信としては大成功です。地方活性化のサイクルを回すには次の一手が必要。そこで注目したのがアイデアソン・ハッカソンでした。一連のプロジェクトの企画や運営を担当したNTTデータ広報部の神田さんは「課題解決型のフィールドを用意することにこだわった」と言います。

「多くのアイデアソン・ハッカソンは数日間のイベントで終わりですが、当社としては新しいビジネスやサービス開発につなげたい。アイデア創出からプロトタイプ作成、そうやって生まれたアイデアの有用性の効果検証まで行うことで、一気通貫の流れを作ろうと考えました」(神田さん)

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「ハッカソンを単発のイベントで終わらせず、新しいビジネスやサービス開発につなげたい」と神田さん

初めに実施したのは2015年10月の「地方創生アイデアソン」。エンジニアやプログラマだけでなく、故郷をなんとかしたいというアツい思いの宮崎県出身者も加わり、合計79名が集結。そこで生まれた111個のアイデアから「民泊」「豊かな自然」「温かい人」というキーワードを抽出し、10月30日にサービスプロトタイピングを開催しました。最終的には「修学旅行生が民泊を取材して感動体験を発信」「水田で泥んこバレーボール大会を開催、東京丸の内にも中継」など、11個のアイデアが誕生しました。

そしていよいよハッカソンです。ここまでは自社企画で進めてきましたが、神田さんはハッカソンには社外パートナーが必要だと考え、周囲にヒアリングしたところ、HackCampの矢吹の名前が挙がりました。

「実績十分で安心してお任せできると思いましたし、矢吹さんの『ハッカソンを実施して終わりではもったいない』との考えは私たちの方針にもぴったりと合いました。一緒に作り上げようという姿勢も有難かったですね」(吉田さん)

「矢吹さんとの打ち合わせのなかで、実際に農家民泊を行うというアイデアが生まれました。もともと効果検証のプロセスは必要だと思っていましたが、現地で実証実験を行うことはまったく考えていなかったんです。さすがだなと思いました」(神田さん)

このハッカソンのHOW(どうやって)
現地での実証実験を前提に農家民泊をハックする!

NTTデータのセミナールームでプレゼンする吉田さん

NTTデータのセミナールームでプレゼンする吉田さん

3月12日、東京都豊洲のNTTデータのセミナールームにおいて、「宮崎と東京をつなぐハッカソン」が開催されました。参加者はトータル50名で、自発的にプライベートの活動として参加したNTTデータ社員もいました。また、会場にはWEBコミュニケーションツール「V-cube」や遠隔コミュニケーションを想定したガジェット「Sota」などのツールが用意され、提供各社のエンジニアがメンターとして参加しています。

今回のテーマは「農家民宿をハックする」。最初のアイデアソンではにしもろ地方の活性化という広い視点で議論し、プロトタイピングでは民泊・豊かな自然・温かい人をキーワードでブラッシュアップを図りましたが、ハッカソンではより踏み込んだテーマが設定されたのです。

「にしもろでは既に農家民泊を実施していますが、メインは修学旅行生です。プライバシー保護の観点から、彼らの感動体験の様子をネットで公開することが出来ず、情報発信には限界がありました。そこで今回のハッカソンではターゲットやコンテンツを柔軟に捉えて、もっと行きたくなる、もっと発信したくなるアイデアやアプリを考えてもらうことにしました」(吉田さん)

選抜者には2週間後に現地で開催される農家民泊に参加し、実証実験を行えるとあって、参加者の表情は真剣そのもの。最初は意見がまとまらなかったチームも、ユニークなガジェットや技術活用のヒントを与えてくれるメンターの助けもあって、徐々にアイデアが形になっていきます。ハッカソン2日目の中間発表に向けて、参加者の思考は宮崎にしもろ一色になっていきました。

次回は!?

いかがでしたか?このRESULT(結果)はこちらからごらんください。
このRESULT(結果)
宮崎の当たり前が都会では新鮮空間を飛び越えて感動を共有する

東京と宮崎をICTでひとつにつなぐ(2/2)

プロフィール

吉田淳一(よしだ・じゅんいち)

吉田淳一(よしだ・じゅんいち)

イノベーション推進部 オープンイノベーション事業創発室 部長
1987年、NTT入社。決済サービス分野の企画・運営に携わり、現在は観光・農業・食・コンテンツ配信領域の事業創造を担当。世界のICTトレンドなどに関する講演「吉田劇場」を、年間70講演以上実施中。観光庁「Visit Japan Plus」戦略検討メンバー(~2014)、経済産業省「おもてなしタスクフォース」メンバー、一般社団法人ジャパンショッピングツーリズム協会理事など、社外役職も多数。

神田主税(かんだ・ちから)

神田主税(かんだ・ちから)

広報部 課長代理
2000年にシステムインテグレータである株式会社NTTデータに入社。入社後5年間はシステムエンジニアとしてエンタープライズ系の開発を担当。2005年に広報職へ異動、異動後はIT系の展示会やセミナー、勉強会などのイベント企画運営に関わる。現在はNTTデータのフューチャーセンタ豊洲INFORIUMをベースにアイデアソンやハッカソンなどの共創型イベントを仕掛けている。

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